
こんにちは!ことパパです。
今回は、不動産業界の必須資格「宅地建物取引士」について、実際に受験した体験をもとに詳しく解説します!
本記事では次の疑問をすっきり解決できる記事になっていますので、ぜひ最後まで読んでください。
1.資格概要
1-1|宅建士(宅地建物取引士)とは?
宅地建物取引士(宅建士)とは、不動産取引に関する専門知識を持ち、宅地建物取引業法に基づいて業務を行う国家資格者です。不動産取引の際に必要な「重要事項の説明」を行うことができる唯一の資格であり、不動産業界で必須の資格とされています。
1-2|主な役割
宅建士には以下の3つの業務があります。
これらの仕事は、宅建業法上、宅建士だけが行うこととされている業務とされています。
- 重要事項の説明
不動産を購入・賃貸する際、契約前にお買主や借主に対して契約内容を説明する - 重要事項説明書への記名・押印
契約に関する重要事項をまとめた書類(重要事項説明書)に、宅建士として記名・押印する - 契約書への記名・押印
売買契約書や賃貸契約書などの各種契約書に、宅建士として記名・押印する
1-3|資格取得方法
宅建士になるには、宅地建物取引士試験(宅建試験)に合格し、都道府県知事に登録・宅建士証の交付を受ける必要があります。
✔ 試験合格(毎年10月に実施)
✔ 登録(実務経験2年以上、または登録講習の受講が必要)
✔ 宅建士証の交付(法定講習を受講)
1-4|宅建試験の概要
試験は50問(四肢選択一式)で、合格ラインはおおむね70%(35点前後)です。
毎年約20万人が受験し、合格率は15〜17%程度。
試験は毎年10月の第3日曜日に実施されます。
分野 | 出題数 | 主な内容 |
---|---|---|
宅建業法 | 約20問 | 免許証、重要事項説明、契約書交付義務、 取引士の役割、誇大広告の禁止など |
民法(権利関係) | 約14問 | 契約の成立、売買・賃貸借、代理人・権利責任、 権利・相続、物権(所有権など) |
法令上の制限 | 約8問 | 都市計画法、建築基準法、国土利用計画法、 土地区画整理法など |
税・その他 | 約8問 | 不動産取得税・固定資産税、取得税・相続税、 不動産登記法、住宅ローンなど |
1-5|宅建士の活躍分野
宅建士の資格を活かせる範囲は多岐にわたります。
活躍分野 | 内容 |
---|---|
不動産業 | 売買・賃貸仲介、管理、開発など |
建設業 | 土地の仕入れ、分譲開発など |
金融業 | 住宅ローン、不動産投資、融資審査など |
公務員 | 都市計画、不動産関連の行政事務など |
特に不動産業界では、事務所ごとに5人に1人以上の宅建士を設置する義務があるため、資格保持者のニーズが高いです。
1-6|宅建士のメリット
✔ 不動産業界でのキャリアアップに有利
✔ 不動産投資やマイホーム購入時にも役立つ
✔ 独占業務があるため、資格の価値が高い
✔ 手当や昇給につながる企業が多い
宅建士は、不動産取引の安全性を確保する重要な国家資格です。
不動産業界で働く人はもちろん、不動産投資を考えている人にもメリットがあります。
2.おすすめ勉強法!
すでにかなり前に合格済みなので、自分が改めて受験し直すならどうするか、考えました!
2-1|独学で合格したい場合
2-1-1|おすすめの教材
みんなが欲しかった! 宅建士シリーズ
✔ 論点別に収載された過去問
✔ マスターすべき問題がひと目でわかる
✔ 分野別に3分冊に分けられる
✔ 最新の本試験もチェックできる
✔ 「Q&A」、「一問一答 基本問題100問」等スマホアプリで学習可能
本試験をあてるTAC直前予想模試
✔ 予想模試5回分+最新本試験6回分(DL)
✔ 問題冊子は取り外し式
✔ すべての選択肢に丁寧な解説
✔『本試験をあてる 宅建士』読者限定 特別Web講義あり
✔ TAC宅建士講座の『法律改正点レジュメ』
2-1-2|スケジュール

宅建士の勉強期間は一般に300~400時間程度と言われているため、5ヶ月を目安にスケジュールを作成しました。
5ヶ月(150日)×2時間=300時間程度を想定しています。
2-1-3|スケジュールのポイント解説

テキストでインプットした部分を問題集で解き、テキスト→問題集→テキスト→問題集→・・・で解いていきましょう。
最初は問題集が解けなくて苦労すると思いますが、解説やテキストに戻って確認してを繰り返して理解を深めていきましょう。
宅建は過去問題集から70~80%が出題されるといわれているため、みん欲しの過去問題集を3回転解くことを目標に解いていってください。
進捗の目安としては、次の表のとおり1日合計38ページ程度こなしていきましょう。


直前期には直前予想模試と過去問を解いていって、本番に備えていきましょう。
TACの本試験をあてるTAC直前予想模試は予想模試5回分+最新本試験6回分(DL)が掲載されているので、こちらを3回転しましょう。
模試をすることで本試験に向けて、次のメリットがあります。
✔ 実力が足りているのか
✔ 時間配分は大丈夫か
✔ 法改正の問題へ対応
ここまでやれば十分合格可能な実力がついていると思います!
2-2|講座を受講して合格を目指す方
しっかり理解したうえで合格したい方は、TAC等の講座を受講してじっくり学ぶのがオススメです。
私はこの方法で合格しました。
2-2-1|講座の種類
TACの場合、次のWeb通信講座があります。最新情報や詳細はTACの公式HPでご確認ください。
講座名 | 受講期間目安 | 金額 |
---|---|---|
総合本科生SPlus | 約8~11ヶ月 全65回 | 198,000円 |
総合本科生S | 約6~9ヶ月 全52回 | 165,000円 |
総合本科生 | 約4~6ヶ月 全45回 | 154,000円 |
スマートWeb本科生 | 約2~6ヶ月 全35回 | 88,000円 |
速習本科生 | 約4~5ヶ月 全38回 | 121,000円 |
チェレンジ本科生 | 約2~4ヶ月 全29回 | 99,000円 |
まるかじり本科生 | 約2ヶ月 全18回 | 77,000円 |
実力完成本科生 | 約4~7ヶ月 全34回 | 132,000円 |
直前パック | 約3~4ヶ月 全15回 | 55,000円 |
答練パック | 約1~2ヶ月 全8回 | 33,000円 |
2-2-2|メリット・デメリット
✔ 初心者でも理解しやすい丁寧な解説
✔ 試験に出るポイントをしっかりカバー
✔ 法改正への対応
✔ スキマ時間に学習可能!
✔ TACの「自習室」が利用できる
✔ 学習スケジュールが決まっている
✔ お金がかかる
✔ 講義に長時間を取られる
合格するだけであれば独学でも可能ではあるので、時間をとってしっかり理解したい方向けの方法です。
2-3|試験問題の配点・目標得点
各問で何点取ればよいかざっくり案を作成しました。

最終的に何点取ればいいのか意識して、勉強にメリハリをつけましょう。
権利関係は9点を目標としました!
権利関係は宅建業法に次いで配点が多い科目になりますが、出題範囲が広くて難易度が高いです。
早めに取り掛かり対策を講じておくきましょう。
法令上の制限は6点を目標としました!
重要論点が繰り返し出題される傾向があるため、過去問での対策すれば高得点が狙えます。
税・その他は2点を目標としました!
重要論点が繰り返し出題される傾向があるため、過去問での対策して勉強しましょう。
問題数が3問しかないので、くれぐれも他の勉強時間を圧迫しないように気をつけましょう。
宅建業法は18点を目標としていますが、満点狙いで行きましょう!
最も配点が高いため、優先して勉強していきましょう。
宅建業法は過去問からの出題も多いため、過去問を回していけば高得点が狙えます。
ひっかけ問題が多いため、しっかり問題文を理解した上で解説をしっかり読み込んで理解を深めましょう。
5問免除科目は3点を目標としました!
出題範囲が狭く、難易度もそこまで高くはないです。
常識で解ける問題もあるため、他の科目を優先して勉強していきましょう。
3.受験体験記
3-1|受験動機
昇格の条件になっていたことと、2回目の受験時には建設会社の不動産部門に所属していたため、業務の知識を増やすために宅建の勉強を始めることにしました。
3-2|勉強期間
5ヶ月半(初回受験時4ヶ月 + 2回目受験時1ヶ月半)
新社員のときに1度受験して落ちており、その際の勉強時間が4ヶ月程度です。
4年後の2度目の受験は、以前の知識もあったので1か月半ほどの勉強期間で受かることができました。
3-3|難易度
⭐️⭐️⭐️⭐️☆☆ やや難
法律関係の中だと最も簡単な国家資格と言われてますが、法律系の知識が全く無く初学習の人間にとっては難しかったです。
3-4|勉強方法

初回受験時は資格の勉強自体今回が初めてでそもそも勉強する習慣がないのと、法律の知識がなさすぎて基本用語を覚えるだけで手一杯でした・・・
初回受験時は、週刊住宅新聞社の「らくらく宅建塾」を使用して独学で勉強してました。
こちらのテキストは、専門的な内容をわかり易く解説していて、初学者にもわかりやすかったです。
ですが、勉強時間が圧倒的に不足しており、受験までに問題集を1周しか終わらせられなかっため、結果は惨敗(30点)でした(T_T)
4年後の2度目の受験時はTACのDVD通信講座を受講することにしました。
こちらのTACの講義に関しては、講師の方も教え方が非常にわかりやすく、独学のときよりもだいぶ理解が深まりました。
また、日商簿記2級受験のときにカフェを使って勉強する習慣を身に着けたことや、前回の勉強した知識の積み上げがあったので、効率的に勉強が進み1月半の勉強期間で合格することができました!
3-5|感想
宅建については、簡単な資格というイメージがあったのですが、勉強範囲としては、民法、借地借家法、区分所有法、不動産登記法、宅建業法、都市計画法、建築基準法、土地区画整理法、農地法、宅地造成等規制法、税法、土地、建物に関する知識、統計その他諸々と広範囲にわたっており、実際勉強してみるとかなり大変でした。
なので、私としては全く関連知識がない方は、独学ではなく資格学校で勉強することをオススメします。
法律系の知識がある方や、理解力が高い人は独学でも受かることはできると思いますが、これらの内容をテキストだけ読んで理解するのはなかなか難しいと思います。
この資格を取得したときには不動産部門に所属していたため、日常的に宅建で勉強した「使用貸借」、「仲介業者への手数料の上限」等の話が出てきていたので、基礎用語を正しくが理解できるという点だけでも実務でもかなり役立ちました!
宅建の勉強をしていなかったら、実務でもっと苦労したんじゃないかと思います。

不動産会社にいなくても、民法、借地借家、税法など不動産に関する一般知識は知識は勉強になりますし、家の購入・賃貸を検討する方も持っておきたい知識です。
一般の方の知識の習得にもオススメできる資格だと思います!
4.まとめ
今回は、宅建の資格概要、おすすめ勉強法、受験体験記を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
最後に総まとめをします。宅建はこんな資格です!
【取得がオススメな人】
✔ 不動産業界に所属する人
✔ 手当や昇給につながる企業に勤める人
✔ 不動産投資やマイホーム購入に向けて知識が欲しい人
【勉強方法】
✔ 勉強期間:5ヶ月、300時間
✔ テキスト・問題集・模試を3回転する

これから受験を考えている方の参考になれば嬉しいです!
それではまた!ことパパでした。
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