財務諸表論(税理士試験)について受験体験をもとに徹底解説!

※ 当サイトではアフィリエイト広告を利用しています
※ 当サイトではアフィリエイト広告を利用しています
会計・税務系資格
ことパパ
ことパパ

こんにちは!ことパパです。


今回は、税理士試験の必須科目である「財務諸表論」について、実際に受験した体験をもとに詳しく解説します!

本記事では次の疑問をすっきり解決できる記事になっていますので、ぜひ最後まで読んでください。

  • どんな資格か?
  • 難易度、勉強時間は?
  • おすすめの勉強方法は?
  • 受験してみてどうだった?

1.資格概要

1-1|税理士試験とは

税理士試験は、日本の税理士資格を取得するための国家試験です。

1-2|税理士試験の概要

項目内容
試験の目的税務の専門家である税理士を養成するための国家試験
受験資格簿記論・財務諸表論は誰でも受験
税法科目は、次のいずれの要件を満たす必要あり
・大学・短大で社会科学に属する科目を履修した者
・会計事務所・企業の経理部門で2年以上の実務経験
・日商簿記1級合格者など
試験科目全11科目のうち5科目に合格が必要
必須科目・簿記論
・財務諸表論
選択必須科目以下の2科目のうち1科目選択
・所得税法
・法人税法
選択科目以下の8科目のうち2科目選択
・相続税法
・消費税法または酒税法
・固定資産税
・国税納税法
・住民税または事業税
・地方税法
試験形式・全科目、筆記試験(論述式)
・科目ごとの合格制(合格は生涯有効
合格率・科目ごとの合格率:10~15%程度
 5科目すべて合格するには数年かかるのが一般的
試験日程・毎年8月に実施
・12月に合格発表
税理士資格取得条件・試験合格後、2年以上の実務経験が必要

1-3|財務諸表論の試験概要

項目内容
配点理論(50点)、計算(50点)
試験時間2時間
出題範囲会計原理、企業会計原則、企業会計の諸基準など

1-4|財務諸表論の出題内容

1-4-1|理論問題

財務諸表の作成に必要な会計基準や理論を問う問題が出ます。

カテゴリー内容
会計の基本概念・企業会計の目的
・企業会計原則(真実性の原則、継続性の原則、重要性の原則など)
など
財務諸表の役割・貸借対照表(B/S)
・損益計算書(P/L)
・キャッシュ・フロー計算書(C/F)
財務諸表作成基準・企業会計基準
・財務諸表規則
・会社計算規則 など
会計基準の詳細・収益認識基準
・固定資産の減価償却・減損会計
・金融商品会計
・退職給付会計
・リース会計
・税効果会計
・ストック・オプション会計
・引当金、偶発債務 など

1-4-2|計算問題

実際の会計処理に関する計算問題が出題されます。

カテゴリー内容
基本的な会計処理・現金預金、売掛金、買掛金貸倒当金、減価償却費の計算 など
・決算整理会計(未収、未払費用など)
財務諸表の作成・損益計算書(P/L)、貸借対照表(B/S)の作成
・精算表を用いた計算
特定の会計基準に基づく計算・有価証券の評価
・リース取引の会計処理
・減価償却費の計算(定額法、定率法)
・税効果会計

1-5|財務諸表論取得のメリット

税理士試験の必須科目
企業や会計財務分析スキルが向上
財務・経理のキャリア形成に有利
公認会計士や経理職へのステップアップに有効
法人税などの税法科目との相乗効果あり

2.おすすめ勉強法!

TAC等の通信講座を受講して学ぶのをオススメします。

独学で勉強されている方もいるようですが、かなり難易度が高いので個人的にはおすすめできないです。

2-1|講座の種類

TACの場合、次のWeb通信講座があります。入学時期などでさまざまな講座があるので、最新情報や詳細はTACの公式HPをご確認ください。

資格の学校TAC

講座名学習期間金額※教材
完全合格
+上級コース※
1年3カ月
各科目79回+
全国公開模試
235,000円テキスト8冊
問題集8冊
トレーニングシート8冊
理論テキスト1冊
ポイントチェック1冊
直前対策テキスト1冊
合格情報レジュメ1冊
基礎マスター
+上級コース※
1年1カ月
各科目79回+
全国公開模試
235,000円テキスト8冊
問題集8冊
トレーニングシート8冊
理論テキスト1冊
ポイントチェック1冊
直前対策テキスト1冊
合格情報レジュメ1冊
チャレンジコース各科目29回+
全国公開模試
98,000円チャレンジ講義
専用テキスト1冊
直前対策テキスト1冊
合格情報レジュメ1冊
1年簿財パック※のいずれかを
2科目同時受講
するコース
400,000円※の教材と同じ

※Web通信のほうがおすすめなので、DVD通信ではなくWeb通信の金額を載せています。
 

2-2|メリット・デメリット

初学者でも理解しやすい丁寧な解説
採点・答案作成指導あり
スマホなどでテキストが読める
場所を選ばずスキマ時間に学習可能
TACの自習室が利用可能

講義の時間が長い
お金がかかる

3.受験体験記

3-1|受験動機

2012年に日商簿記2級、建設業経理士1級と受かって、業務への理解も深まり仕事の評価も高まったことで、より上級の資格を取得したくなりました。

ことパパ
ことパパ

もっと、会計・税務知識を深めたい!
時間足りないかもしれないけど、税理士試験を受けてみよう。

そこで、すでに受験を決めていたFP2級受験後の2013年2月中旬頃から勉強を始めました。8月上旬が試験だったので、今考えるとかなり無理なスケジュールでした・・・

3-2|勉強期間

2013年度受験時の勉強時間
財務諸表論350時間(簿記論250時間)
(勉強期間が6か月間なのでそこから推定)

2014年度受験時の勉強時間
財務諸表論347.5時間(簿記論268.8時間、消費税法159.9時間)

合計
財務諸表論697.5時間

3-3|難易度

★★★★★☆ 難しい

合格率は10~20%台です。

税理士試験の中で、一番合格率が高いため合格しやすい科目と言われています。
ただ、それでも私の中では、建設業経理士1級とは比べものにならない難易度だったと思います。

3-4|勉強方法

2013年2月からTACの簿財パックをDVD通信で勉強を開始しました。
2月に申し込んだので、他の受験生から大幅に出遅れていたのですが、それを一番実感したのは荷物が届いた時でした。

ことパパ
ことパパ

教材がでかい段ボールで2箱!!これからまだまだくるの!?
これまで、受けてきた試験とは様子が全然違うぞ・・・

TACのレギュラーコースは簿記、財表それぞれ79回、1回3時間の講義があることを考えると、講義だけで474時間かかります。

まずは、とにかく講義を消化するために、DVDのデータをスマフォに入れて移動の時に講義を見ることにしました。
結局講義は直前講義まで終わらなかったのですが、通常講義の最後までは何とか行くことはできました。
しかし、講義を優先してみていたのでトレーニング問題集の進行がよくなく、計算も理論暗記も全く不十分なぼろぼろの状態で本試験に臨むことになりました。

当然、結果は惨敗
2013年度は簿記論B、財務諸表論Aでした。

受かっている可能性も考えて2024年の消費税法も受講を開始していたのですが、その勉強は中断して、2014年度の簿財の勉強を1月から再開しました。
今度はどちらも上級コースで受講しました。

上級コースは簿財それぞれ49回のコースです。
財務諸表論の計算であれば、簿記論を受講していれば難易度はそれほど高くないことが分かったので、計算は簿記論で勉強し、財務諸表論は理論をメインに学習していきました。

ただ、理論暗記にかなりの苦手意識があり、点数が全くあがらずに苦労していました。

ことパパ
ことパパ

苦手でも、とにかくやる以外ない!
覚えられないなら今よりもっと理論を読みまくろう!

一旦マインドを切り替え電車の中で行きと帰りで理論を読むのを日課にして、毎日理論の勉強時間を1時間以上追加しました。

また、理論テキストを暗記するときに、先を見えないように隠して頭の中で文字を考えてから答えを見ることを意識して読むようにしたところ、何度も読んだ箇所でもほとんど思い出せず、いかに自分が覚えたつもりになっていたことに改めて気づかされました。
読むだけでなく、ちゃんと隠して文章を思い出しながらテキストを何十回も読むことで、徐々に書けたり予想できたりできるようになり、苦手な理論でもなんとかそれなりにできるようになりました!
ただ、計算は相変わらず時間内で問題を終わらせられないことが多く、簿記論の点数は最後まで伸びませんでした。。今思い返すと、過去問題集や模試を回す回数がまったく足りていなかったです・・・

そんな状態で迎えた2014年度の試験
簿記論はC評価でしたが、財務諸表論は合格することができました!

ことパパ
ことパパ

こんなに苦労したのは人生始めてです・・・
簿記論は駄目でしたが、財務諸表論だけでもやってきたことが報われたので良かったです!

あなたはどのタイプ?おすすめの勉強場所を4タイプ別に徹底解説!

3-5|感想

ことパパ
ことパパ

税理士試験で学ぶ内容は財務経理実務に直結するので、最初はどんどん理解も深まりやりがいもあるのですが、試験対策は基本実務で役に立たないし1年、2年も同じことをしているとやっぱり辛いです・・・


税法系の理論は誇張ではなく、テキスト1冊丸覚えしなければならないので、正気の沙汰ではないと思います。私には絶対ムリです・・・。
合格している方を心の底から尊敬します!


すごく役に立ちますが、知識を得るためだけに利用するのであれば、タイムパフォーマンスは著しく低いので、趣味で取るには気軽におすすめできない資格です。

4.まとめ

今回は、財務諸表論の資格概要、おすすめ勉強法、受験体験記を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

最後に総まとめをします。財務諸表論はこんな資格です!

【取得がオススメな人】
財務・経理のキャリアで有利になりたい人
財務分析スキルを向上させたい人
会計事務所などへ転職したい人

【勉強方法】
勉強期間:1年、600時間
TAC等の資格講座を受講する

ことパパ
ことパパ

これから受験を考えている方の参考になれば嬉しいです!


それではまた!ことパパでした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました